「 目標をもって進みましょう 」

副校長 西村 みゆき

　春が瞬く間に過ぎ、初夏を思わせる陽気の日が多くなりました。もうすぐ5 月です。お隣りの後楽幼稚園様の庭では大きな「鯉のぼり」が気持ちよさそうに空を泳いでいます。
　「鯉のぼり」の由来を調べると、江戸時代中期、江戸の武家が端午の節句に家紋の入った幟（のぼり）をあげ、跡取りの子供たちの健やかな成長を祝う儀式として始まったようです。それが、江戸の庶民文化として発展し、中国からの伝承した「登龍門」をもとにした「鯉のぼり」が考案されました。古代中国の故事にある「登龍門」。龍門は中国大陸を流れる黄河の中流にある急流で、ここをさかのぼることができる鯉は龍に変わり天に昇る、難関を突破して成功につながるというお話です。
　さて、新年度となり、生徒の皆さんは個々に目標をもって学校生活に取り組んでいることと思います。それぞれの目標を達成し成功を獲得するためには、自分の課題を知り、課題解決に向けた努力を日々積み重ねることが大切と考えます。課題に向き合ったとき、自分一人の力では解決することが難しいこともあるかもしれません。そんなときは、一人で悩まず他者に相談できる力も大切です。「どうしてできないのか。」ではなく、「どうしたらできるようになるか。」というポジティブな視点からのアドバイスを得ることは成功への近道です。学校は生徒の夢や願いの実現に向けて、様々な難関に立ち向かう力、また、しなやかに乗り越える力を育むよう教育活動を充実させてまいります。そして、悠々と大空を泳ぐ鯉のぼりのように、社会という大海で泳
ぎぬく力の育成に努めます。
　保護者の皆様の御理解・御協力をよろしくお願いいたします。