「 今こそ進化の時 」
普通科主幹 粕谷 哲史
突然ですが、私の名前は「さとし」と読みます。珍しい読み方なので、大抵は「てつし」と呼ばれることが多いです。なので、自己紹介で正確に名前を憶えてもらうような工夫が重要です。生徒たちに自己紹介するときは、「某有名アニメ(ピカッ!と黄色い電気ネズミが出てくる)の主人公と同じ名前だよ」と言うことが多くありました。生徒たちはこのアニメを見ていることが多く、名前を憶えてもらうのに最適でした。今年も新しく来る生徒にこの自己紹介しようと思っていた私に、衝撃的な出来事がありました。なんと26年間も主役を務めた「サトシ」は卒業し、新シリーズが始まったのです。まさに青天の霹靂です。これからの自己紹介どうしよう、と悩んでいたところ、相棒とともに新しい道に進んでいく「サトシ」の姿を見て、自分もいつまでも同じ自己紹介にこだわっているのではなく、自分も新しい道に進まなければと強く思いました。今こそ進化の時だと。
さて、令和4年度に新学習指導要領が高等学校で段階的に実施され、今年で2年目となりました。主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善、地域に開かれた教育課程の実践など、本校も様々な進化・挑戦をしています。
今年度、本校は東京都の地域人材・資源活用事業の推進校になっています。「わたわたプロジェクト」として、和綿を育てることを通して主体的に行動する意欲や実行力、コミュニケーション力を向上する活動を行っています。生徒は毎日水やりをしたり、理科で種や実を観察したり、数学で成長の度合いを測ったり、家庭科で繊維のことを勉強したりと、教科等横断的に学習に取り組んでいます。できた綿を収穫したり、綿から糸を作って織っていく予定です。
さらに、11月に東京都の多文化共生海外派遣研修に2名の普通科生が参加します。他の都立学校の生徒とともに、フランスのパリで現地の高校生などと交流し、自分たちの決めたテーマについて調べて後日発表します。本校の2名は「教育制度」をテーマとして調べてくる予定です。
ここに挙げた以外にも、本校の生徒は勉強や課外活動、進路活動など様々なことに挑戦しています。そんな皆さんを見ていると、とても頼もしいと感じます。
何かを極めること、それは終わりのない道なのかもしれませんが、目指し続けることで、進化し、マスターとなっていくはずです。それぞれの希望の未来をゲットしましょう。
<普通科>
今年の夏は大変暑い日が続きましたが、生徒たちは部活動や進路活動にそれぞれ頑張っていました。7月26日(水)から28日(金)まで、就労支援施設であるSAKURAセンター様にも御協力いただき、校内作業研修会を行いました。希望者は3日間学校に登校し、封入や帳合、領収書作成などの作業体験を行いました。また、就労支援施設SAKURAセンターの担当者に作業の様子を見ていただきました。生徒一人一人の評価をしていただき、自分の長所と短所を客観的に理解できました。参加者それぞれが、3日間で成長している様子が見られました。
また、運動部、文化部共に夏季休業期間も精力的に活動しました。秋の大会、文化祭等に向けて充実した活動をしている様子が印象的でした。
忘れてはいけない学習面ですが、本校は9月3週が期末試験週間なので、夏季休業中も補習をするなど、頑張って取り組んでいる生徒もいました。学習の成果を試験で発揮するとともに、できなかった部分をよく復習するようにしましょう。
文責:粕谷
<専攻科>
夏季休業期間中、卒業後の進路先決定を見据えての進路見学を行いました。
1学年では、三療(あん摩マッサージ指圧、鍼(はり)、灸(きゅう))を行う実際の場所をイメージするために学年単位で見学を行いました。2学年・3学年では各生徒の進路希望先をさらに明確化していくために見学・実習を行いました。各生徒は、見学・実習先でコミュニケーションの取り方などを学ぶことができたと思います。また、3学年では、臨床実習を7月と8月に1週間ずつ行いました。施術に必要な体力を身に付けるなどの目的で実施しましたが、全て参加できた生徒にとっては自信につながったのではと思います。
前期のまとめとして、9月中旬には期末試験が実施されました。生徒の皆さんが、自分自身の成果と課題を確認し、よりよい施術者に向かって研さんしていくことを願っています。
文責:尾﨑
<研究研修部>
夏休みには教員の研修がいくつか行われました。全日本盲学校教育研究会、関東甲信越地区視覚障害教育研究会(大会と各教科別の研究会(本校では国語部会))、視覚障害教育夏季専門研修、東京都理療教育研究会協議会、東京都特別支援学校家庭科研究会、同美術研究会、全国盲学校図工・美術研究会、歩行指導者研修会、校医による研修会、専門性向上研修会、進路指導の研修会、アレルギー対応研修、点訳講習会などです。
その中の一つ「視覚障害教育夏季専門研修」を紹介します。この研修会は都内や近県の盲学校、特別支援学校、弱視学級の先生を対象に2日間、本校の食堂、会議室で行われました。進路指導、自立活動、理療、ICT、教材教具についての5講座が設定され、一番多い講座では100名近くが参加しました。
対面の研修も増えてきましたが、オンラインやハイブリッド(対面、オンラインの両方)での実施もありました。
様々な研修に参加し、視覚障害者に対する教育の専門性の向上と生徒への指導、各教科の指導について学び、9月からの授業に備えた夏休みでした。
文責:佐藤
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(特別支援教育コーディネーターまたは副校長)