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昴 第5号 令和5年7月20日

「 無駄を削ぎ落す、引き算の考え」
生活指導主幹   丸山 恭子
 夏休み真っ只中の8月の呼び名として「葉月(はづき)」があります。これは旧暦の呼び名で、今の暦では9月から10月の上旬に当たり、秋の訪れを感じて木々が葉を落とす月ということで葉月という名前になったと言われています。木々が葉を落とすのは、冬に葉で行われる光合成よりも、葉を維持する方にエネルギーがかかるので、無駄を省いているためです。自然の知恵ですが、私たちにも取り入れられる考え方ではないでしょうか。
 人は何かを決めて行おうとする時に、今までとは違う新しいことを加えがちです。『人生とはおもしろいものです。何か一つ手放したら、それよりずっといいものがやってくるのです』 これは、シェイクスピアの研究で有名なイギリスの文学者サミュエル・ジョンソンの言葉です。新しいことを始めるには、「やめること」を先に決める、つまり無駄だったと思われることを省いていく、のもコツかもしれません。毎年恒例の「今年の目標」が大抵実現できない理由は、「やめること」を決めないままに、新しい目標を加える、すなわち「足し算」していることが多いからではないかと考えられます。
 私の趣味の一つが、ミュージカルや演劇鑑賞なのですが、ある俳優の方がこのような事を話されていました。「芝居には、足し算と、引き算があると言われる。簡単なのは足し算。難しいのは引き算。危険なのは、たくさん動いてやれたという気持ちになり、できたと勘違いしてしまうこと。そんなことをして自分のよさを自分で消してしまわないこと。無駄な動きを削ぎ落して作品の中に自分を溶かしこむ引き算の考え方が役者を引き立てる」と。
 明日からの長い42日間の夏休み、やりたいこと、やらなければならないこと、各々考えていることでしょう。それまでやってきたことを無くすことにはある意味勇気が要ります。不安もよぎります。ですが、限られた時間の中で、何を省き、何を足すかの視点から、自らの生活を見直して進んでいくことも必要です。「引き算」をすることで違った景色が見え、何かを変えるきっかけになり、いいものがやってくる・・・。ただし、無駄に見えて必要な部分をきちんと見極めることも大事です。意味があって残している部分もあると思います。
 8月、葉月は、木々が葉を落とす月ということですが、葉を落としつつ、皆さんは大樹を目指して進んでいきましょう。

<専攻科>
 6月中旬から7月上旬にかけて専攻科ではいくつかの行事がありました。
 職業講話においては、「あはき師の現在と未来への展望」をテーマに実施されました。講師の先生は、「人とのつながり」が大切であるという理念のもと、支援してくれる方と気持ちで接していくこと、また、みんなが幸せになれることを考えて行動することがビジネスを成功させるには必要だと強調され、生徒・教員ともども共感を得られた講話でした。
 専攻科2年の行事として施術所見学を行いました。院長は本校卒業生で開放的な雰囲気の中で生徒との質疑応答を通して開業に向けての準備のしかたや経営の工夫について説明を丁寧にされていました。最後に施術体験として、先生が日頃施術されている内容の一部を各生徒に実演していただき、現場の一端を垣間見ることができました。
 専攻科3年を対象に介護老人福祉施設入所者の機能評価と機能訓練指導員の役割の概要を理解するとともに、リハビリテーションの知識・技術を身に付けるためにリハビリテーション講話が行われました。感染症対策を図りながら、トランスファー(移乗介助)やポジショニング(位置取り)という生活ケアの一端に触れることができました。
 それぞれの講話や見学から得られたことを、今後に活かしてほしいと思います。
文責:尾﨑
 
<寄宿舎>
 7月10日(月)に運営委員主催による行事「エンジョイライブ」が開催されました。当日は卒業生のシンガーソングライター「わたなべちひろ」さんをゲストに迎え、参加者全員で楽しい時間をすごすことができました。ゲストを迎えるにあたり、舞台正面には運営委員が作成したタイトル表示が掲げられ、舞台下は舎生みんなでつくった和紙のお花を飾りつけ、温かい雰囲気の会場となりました。司会や代表の挨拶等は運営委員が担当し、「みなさん楽しみましょう!」と呼びかけると会場は期待感いっぱいの拍手で包まれていました。ライブがスタートすると、力強くも透き通った歌声に舎生達は聞き入っており、中には涙ぐむ様子の舎生もいました。オリジナル曲から懐かしの名曲まで幅広いジャンルの演目や、生演奏のイントロクイズもあり、会場全体が1つとなって盛り上がっていました。
文責:宇山

<進路指導部>
 6月13日(火)、普通科1年C講座対象に、本校専攻科において進路見学会が行われました。授業見学では、「人体の構造と機能」や、「臨床医学総論」、「臨床実習」を見学させていただきました。専攻科の生徒の皆さんの、真剣に授業に取り組む姿や、施術者として患者様と向き合っている様子を近くで感じるよい機会となりました。
 見学した生徒からは、専攻科の皆さんが補助具を活用して学習している様子が印象的であるといった意見や、楽しみながら勉強している姿も見られたとの感想があがりました。
文責:富田

お知らせ
~給食試食会開催について~
保護者の方を対象に、11月17日(金)に給食試食会を実施する予定です。申し込み、集金方法等については、9月以降にお知らせいたします。
 
お問い合わせは以下の電話番号へ
「入学について」「見え方など」様々なご相談、ご質問は代表電話へ
03(3811)5714
(特別支援教育コーディネーターまたは副校長)
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