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昴 第4号 令和5年6月30日

「 視覚障害を知ってもらうために 」
指導教諭 佐藤 世津子
 視覚障害者が主人公のドラマ「ラストマンー全盲の捜査官―」が6月25日まで日曜日の夜に放映されていました。触読式腕時計、スマートフォンの使い方、文書の音声読み上げ、指を鳴らして空間を認識する方法など全盲の視覚障害者がどのように生活しているかよく分かるように表現されていました。
 視覚障害者のドラマといえば2021年の「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」もありました。盲学校高等部に通う生徒の恋を描くとともに弱視生徒の生活、困難、就職などいろいろな問題が取り上げられていました。東京パラリンピックの開催と相まって視覚障害者の理解が深まった年でした。白杖を持って街を歩いていると声をかけられることが多くなったと当時の生徒たちは言っていました。あれから2年たち、その当時ほどではないというのが今の生徒たちの実感です。一時のブームに過ぎなかったのでしょうか。
 視覚障害は他の障害に比べると人数の少ない障害です。確かに車椅子の人を見かけることは多くなりましたが、飯田橋や視覚障害者施設のある駅を除くと白杖を持っている人を見かけることは少ないと感じます。視覚障害者に一生出会わない人も数多くいます。普通科の生徒たちが進路を決めるときに「前例がない」、「対応の方法が分からない」と言われることがよくあります。進路先の人たちにとって初めて出会う視覚障害者が本校の生徒たちだという可能性は高いのです。自分から話しかけ、知ってもらい理解を求めなければなりません。自分のできること、できないことを知り、できないことについては助けを求めましょう。ラストマンの主人公、皆実さんは「あなたの力が必要です。助けてください。」と頭を下げ援助を求めます。できることは一生懸命努力し、できないことは謙虚に援助を求める、そのことで周りの人たちの視覚障害者理解につながるとともに、自身も仕事や生活がしやすくなると思います。本校ではそのような生徒を育てていきたいと思っています。御協力よろしくお願いします。

<普通科>
 5月11日(木)、3年生が修学旅行に行っている間、1、2年生対象に進路を考える会を実施しました。進路についての講演を受けたり、進路先の活動を体験したりすることで、卒業後の進路についてのイメージを膨らませていました。
 5月25日(木)に校内弁論大会を行いました。事前に学年弁論を行い、代表になった3名の生徒は全校の前で堂々と自分の意見を発表していました。代表以外の生徒も、それぞれの弁論を真剣に聞き、審査に参加できました。
 5月30日(火)~6月5日(月)まで前期中間試験を実施しました。1年生にとっては初めての定期試験でしたが、頑張って取り組んでいる様子が見られました。結果がよかった人も悪かった人もよく復習し、9月の期末試験に備えましょう。
文責:粕谷

<専攻科>
 4月から2ヶ月が過ぎ、専攻科では、学習状況を把握するために単元別試験を実施しています。各科目の重要な事項が出題されていますので、施術を実施していく上での知識として定着していくことが大切だと思います。
 さて、1学年では、解剖学において、骨格模型などを用いて施術を行う上での目印となる部位の名称を学習しています。予習してきた内容が模型や自分自身の体で実際に確認できると「そういうことなのか」と納得いく様子がみられます。その様子を見ると学習の楽しさとはこういうことなのかと感じます。2学年のはり実技では、設定された深さや角度に合わせた鍼施術を適切に行えるように取り組んでいます。施術者の立ち位置・姿勢を意識し、左右の手の感覚を大切にしながら繊細な技術を習得できるように学習をすすめています。3学年は5月から臨床実習が開始されました。感染症対策に留意し、担当する患者様に適切に対応できるようになってきています。患者様との会話も少しずつ弾みコミュニケーション能力を高めています。
 蒸し暑い日が続きますが、脱水症状に気を付けて引き続き学習に取り組んでいきましょう。
文責:尾﨑

<寄宿舎>
 今月は寄宿舎の活動についてご紹介します。寄宿舎では異年齢の舎生が小グループで集まる「青年期活動」を行っています。2つのグループに分かれて活動していますが、どちらも舎生同士の交流を深めること、興味・関心の拡大や余暇時間の充実を目的として活動しています。生徒の実態に合わせて身体を動かしたり、季節感のある取り組みをしたり、友達の好きなことをみんなでやってみたり、テーマトークをしたりと、活動を通して友達の意外な一面がみえたり、将来について考えたり、学んだりすることが多いようです。月1回、1時間程度ですが、舎生同士の関係性が深まる大切な機会となっています。また、季節行事や四季に意識を向けて、日本の文化について触れる機会を設けています。職員から提案するだけでなく、生徒自身が用意をして由来の説明をしたりしています。感染症対策が緩和されたことを受けて、地域へ外出する機会も設定していきたいと考えています。                                       文責:宇山
 
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