専攻科主任 伊藤 洋介
いよいよ、今年度の国家試験が明日2月25日(土)、明後日26日(日)に本校を会場として行われます。
はり師・きゅう師・あん摩・マッサージ・指圧師の資格取得をするために必要な学習期間は、専門学校の生徒も盲学校の生徒も3年間です。視覚障害のある中、健常者と同じ期間で医学的な知識を習得していくことは苦難を強いられますが、生徒は前向きに希望をもって学習に励んでいます。生徒の学習意欲を掻き立てる原動力は、地域の方に患者様として御協力いただいている患者実習です。医療面接から始まり、診察、あん摩施術、はり施術、清掃、消毒作業、カルテ作成等、多岐にわたる内容を、実習を通して習得していきます。どれも一朝一夕で身に付くものではなく、日々の練習で積み上げていくしかありません。先日、生徒が担当した患者様は持ってきた杖を忘れて帰られるほど症状の改善がみられています。「肩が挙がるようになったよ。」「腰が楽になりました。」「夜はよく眠れるようになった。」「歩ける距離が伸びてきた。」等、生徒は患者様からいただける言葉を日々噛みしめ、常に今日よりも明日と、よい施術ができるよう、限られた時間を有効に使い、熱心に学習に取り組んでいます。実習の中で患者様からいただける言葉は教員が発する言葉の何十倍もの重みがあります。患者実習という体験的な学習が生徒の学びに最も有効であることを日々実感しています。
素直に、ひたむきに学習に取り組む生徒は、学力、実技共に実力を伸ばしています。実力を伸ばす生徒を見ていると、教員の指導や患者様からいただいた言葉を素直に受け止め、次の機会に活かしています。ただ人に言われたからやってみるのではなく、言われたことを自分で考え、判断し、行動に移すことが素直さではないかと考えます。
文京盲学校では知識や技術だけでなく、施術者としての規範意識や倫理観を高くもち、人に対する思いやり、話し方、手の差し伸べ方にも素直な心で対応できる生徒を育てていきたいと思います。患者様の体調面はもとより、患者様の心を満たせるよう、心からあふれ出たものが手に伝わるよう、日々、教育活動を積み重ねて参りますので、引き続き、保護者・地域の皆様方の温かい御支援をいただきますようお願いいたします。
普通科3年生は、昨年5月に予定していた修学旅行の代替行事として、2月7日に歌舞伎座にて「三人吉三巴白浪」を鑑賞しました。事前に歌舞伎を観たことがある生徒はほとんどいなかったため、事前学習として江戸東京博物館に協力いただき、歌舞伎で使用される楽器を持ってきていただきました。話の内容も授業などで学習し、当日の鑑賞に臨みました。
当日は音声ガイドを利用し、舞台上でどのように話が進んでいるのかなどを聞きながら鑑賞をしました。迫力のある演技や楽器の演奏、役者の方の声を直に感じ、臨場感を楽しむことができました。今回の鑑賞を通じて、日本の伝統文化に親しむことができ、今後も興味をもってもらえればと思います。 文責 : 塩本
3月を目の前にして、1・2年生は後期の期末試験に、3年生は資格試験受験に、慌ただしくなる時期を迎えています。今回、この資格試験を受験する専攻科3年生は、令和2年度入学生です。彼らが入学した時期は、新型コロナウイルス感染症拡大のために初めて緊急事態宣言が発出され、学校が新年度開始から2ヶ月間も休校しました。せっかく入学したのに一日も登校できない状況、授業が始められなくても何かしなければという思いで教科書を郵送したこと、初めてのWebミーティングによる全校集会、分散登校からの学校再開等、様々なことが頭の中をよぎります。新型コロナウィルス感染症による影響を、おそらくは最も受けた学年の人たちが、ようやく資格取得という最後の坂を駆け上がっていきます。専門技術職として文京盲学校を巣立っていく彼らを、見守り、支援していきたいと思います。 文責 : 田中
2月2日(木)に節分の取り組みを行いました。多目的ホールに集まり、由来の説明を聞いた後にみんなでゲームをしました。海苔やお米などに見立てた材料を重ねてクルクルと巻いて恵方巻を作り、今年の恵方である南南東を向いて先に「完成!」と宣言したら勝ちという形式で勝負を競いました。うまく巻けなかったり、方角が違ったりするハプニングが雰囲気を盛り上げ、会場は熱気に包まれていました。
実行委員が中心となり舎送別会に向けた話し合いもすすんでいます。卒業生のリクエスト献立や学校に関するクイズをすることが決まりました。今年は4年ぶりに全員揃っての送別会を実施する予定でいます。全員にとって想い出に残る素敵な会になることを願っています。 文責 : 宇山
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(特別支援教育コーディネーターまたは副校長)