東京都立文京盲学校

「新時代の幕開け」

教務主幹　粕谷　哲史　

　普通科のA講座の音楽では、5月から平成と令和のアイドルソングと題して乃木坂46の「幸せの保護色」、SMAPの「SHAKE」を題材として扱っています。SHAKEを聴きながら、やはりいいなSMAP！と興奮する一方、乃木坂については正直、誰が誰だかさっぱり分かりませんでした。最近うすうす実感しつつも、認めたくなかった、自分が完全に「中年」になったという現実を強烈に実感しました。時代は令和、新時代へと向かっていますね。
さて、新時代と言えば、今年度の新1年生から新しい学習指導要領が年次進行で実施されます。本校では、「主体的・対話的で深い学び」「社会に開かれた教育課程」「カリキュラム・マネジメント」といった要点に沿った指導内容、評価方法を確認しながらすすめています。
　ところで、学習指導要領の全面改訂は10年を目途に行われています。その当時の状況に応じて改訂されており、10年先を見越した長大な教育計画となっています。10年前の2013年（※特別支援学校高等部実施）の改訂の際、ポイントだったのは「生きる力」です。授業時数が30年ぶりに増加したことから「脱ゆとり」と呼ばれています。
　その10年前、2003年は「基礎・基本」「生きる力」がポイントとなり、総合的な学習の時間が新設されたり、完全週5日制になったりしました。授業時数は過去最低になっています。こうして見ていくと、「生きる力」などの基本的なポイントは変わらずとも、時代に応じた変化をしながら新しい指導要領が作られているのが分かります。
　ところで、今の時代は「予測困難な時代」と言われております。ITの普及、人工知能の発達、グローバル化、10年、20年前はSFの世界だったものが、今は当たり前に実現しています。その時代を生き抜く生徒に必要な力を付けるために学習指導要領の改訂が行われています。学校として、先を見通し、新しい課題に柔軟に対応していく必要性が出てきます。最新のアイドルすら分からない中年教員ではありますが、生徒の皆さんがよりよい人生を送っていけるよう、一日一日の授業、学校生活を充実させるよう頑張ってまいりたいと思います。

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（特別支援教育コーディネーターまたは副校長）